近年成人病やアレルギーの原因として食生活が問題になっている中、改めて食文化を根本的に見直す契機として注目されているとか。

今回紹介する本は、京都・西本願寺の出版社から出版された、『イタリアン精進レシピ』。
精進料理といえば、肉や魚は使ってない、なんだか味気なくて美味しくなさそ〜!というのが一般的なイメージでしょう。
しかし視点を変えれば、我々が何百年と育て食してきた素材をもとに、"素材の持ち味を活かし、無駄を省き、季節のものを彩りよく使う"(本文参照)。スローフードに通じる見方が、すでに生活の中に溶け込んでいたのです。
さらに精進料理の根底に流れる視点に目を向けるなら、食材を単に商品として見るのではなく、その食材を育てた人の営みとそこに連なる数多くの継承の歴史、さらにその食材そのものの生命の連鎖までをも見つめる時、その全ての歩みの中に成り立つ我が身の事実に驚きを感じずにはいられません。
そしてこの本に紹介されている料理は一味違います。なにせ、料理の鉄人にも出演するなど、日本を代表するイタリア料理人が考案したレシピなのですから。

第1集は、京都発信のイタリアンを目指し、「イル・ギオットーネ」のオーナーシェフとして活躍されている笹島保弘氏。第2集は、代官山「カノビアーノ」のシェフで、新鮮な京野菜を使用したイタリアンで有名な植竹隆政氏。
両氏とも、丹念に作られた京野菜を用いた料理はさることながら、「家庭でもできる精進料理」というコンセプトに、シンプルでローコスト、気軽に作れるよう工夫が凝らされています。1・2集合わせて120点もの写真入レシピ。ぜひ一度、お試しあれ!

